食堂ですぐに席を離れてしまうK子さん
入居者K子さん。認知症による介助拒否が多く、介護スタッフとしては手を焼く存在の一人。トイレに行くことやオムツをあてることも拒否するため、室内やベッド上で大量失禁してしまうこともしばしば。。
もちろん入浴や食事も拒否が多く、なんとか言いなだめて連れて出すと絶望的なしかめ顔で不貞腐れた態度となってしまいます。認知症とはいえど介助するのに苦痛さえ感じるような方です。
そんなK子さんを食堂に連れて行って席についてもらうと、ものの4、5分で勝手に退席してしまいます。席を立ちあがって自室に戻ろうとしてしまうのです。
何度席に戻しても、なんと説得しても結果は同じ。すぐに立ち上がってしまう・・。毎食ごとに繰り返される光景。
4人テーブルに流れる 変な空気
食堂はすべて4人用のテーブルになっているため、落ち着かず立ったり座ったりを繰り返すK子さんを見ている他の3人様が変な空気になります。
当然、K子さんが席に着いてもK子さんに話しかける人はいません。テーブル上に重苦しい空気が漂い、他の3人様はK子さん抜きで雑談を始めてしまいます。
もちろん、3人様に悪気はないでしょう。そんな空気を察してか、またK子さんは席を立ちあがってしまう・・。悪循環が止まりません。
入居者様に寄り添った介護とは
「お話をする」ことは、入居者様の能力維持、老化防止にとても重要です。会話を促進するために4人テーブルを設けているのですが・・。
自室から食堂まで歩き、周囲の入居者様と触れ合うことで刺激を受けて健康な身体、精神の維持を図ることが介護プランの重要項目ではありますが・・。
時々思ってしまいます。
そんなに嫌なら。
そこまで拒否するなら。
ひとりで食事してもらったらいいのではないか。
食事しなくていいのではないか。
介護を行う際に「寄り添う」という言葉が多く用いられます。
今、私たちはK子さんに本当に寄り添っているのか。
健康維持のためとはいえ、そこまで嫌がるK子さんに無理に介護プランに即した生活を押し付けてしまってはいないか。
詰まるところ、K子さんは今、本当に幸せなのか。
好きなように生活することは不可能か
食事も入浴も自由にしていただき、失禁の後始末だけして好きなように生活していただくことはできないのだろうか。
仮に、それで残された人生に影響が出たとしても。
生きられる期間が短くなってしまったとしても。。
その方がK子さんにとっては幸せなのではないだろうか。
未経験から介護業界に転職してまだ1年と少し。全くの見当違いかも知れません。しっかり考えて工夫すれば解決策はどこかにあるのかも知れませんが・・。
K子さんは「決まった時間に決まったルールの下で生活する」という集団生活には決して馴染めない。
これは、施設介護にとっては致命的なのではと大袈裟に考えてしまいます。
集団生活には不向き。K子さんに接していると、これは施設介護の限界なのでは・・と思ってしまうのです。




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