入浴を拒否するTさん 介助困難な入居者様への憂鬱

昨日、とある男性入居者様のTさんの入浴介助をしました。

結論から書きますと「入浴は断念」「清拭のみ実行」となりました。しかし、清拭だけでも大変な抵抗に遭い、7、8発頭を殴られながらの清拭となりました。

様々な介助におけるごく稀な事例ですが、日常的に存在する介助拒否の実体験を記録しておきたいと思います。


入浴を拒否する入居者様の現実

私が介護職に転職してから約半年。入浴介助の担当シフトに入るようになってから約4ヶ月。Tさんの入浴拒否は大きな悩みでした。

入浴介助 拒否 暴言 暴力

他のスタッフも同様で「どうしたらTさんに気持ちよく入浴していただけるか」は大きな課題となっており、いまだに未解決です。

ちなみに、ご家族はほぼノータッチ。入浴拒否のご相談はしていますが、協力を得ることは難しく、むしろご家族も同様のお悩みをお持ちのようです。


入浴OKのスイッチがどこにあるのか

Tさんの認知症は比較的強いのですが、足腰はしっかりされており、徘徊も問題になっています。普段はとても穏やかで、エレベーターの出入りなどの際に「どうぞ」と先を譲ってくださる紳士であり、その場にいると度量の深さを感じるオーラを感じるお方です。

入浴拒否 着替え拒否 スイッチ

しかし、入浴、着替えなどを強く拒否されます。どうやら「服を脱ぐ」ことに強い拒否感があるようですが、これを解決する方策が見つかりません。

そして、極めて稀にスムーズに入浴してくださるケースがあるのですが、その「入浴OK」のスイッチが何なのかが分かりません。私を含め「入浴OK」だった時の状況は下記のとおりです。

 ■「新しい服を購入したので試し着しましょう」と伝えて誘い出す

 ■「奥様が入浴してと言ってますよ」と伝えて誘い出す

 ■少し雑談をしてから誘い出す

 ■昔話(Tさんが海外赴任していた時)をしながら誘い出す

 ■その他


入浴繰越は他のスタッフに影響

入浴は週2回、利用者様によっては週3回となっており、予定の日時に何らかの理由で入浴できなかった場合は次の日の繰越になります。無論、Tさんは何度となく「繰越」となっています。

一応、スタッフ間では「Tさんだけは仕方ない」という空気になってはいますが、次の日の入浴介助担当が他のスタッフだったりすると、結構申し訳ない気持ちになります。

入浴 拒否 繰越

昨日は私が入浴担当シフトでした。入浴担当は1日6人の入浴のお手伝いをします。Tさんもそのひとりでした。

Tさんの入浴順は午前の1番。10時頃にお声がけします。通常は「入浴のお時間なのでお迎えに来ました」と入居者様にお伝えするのですが、Tさんは違います。「入浴」「お風呂」などと伝えれば即刻拒否です!

なので、上記の「入浴OK」だった時の前例を参考にお声がけして、まずは脱衣所までお連れするのが第一の関門です。


入浴拒否されること1日3回

結局、1回目は失敗。脱衣所までお連れできたものの、脱衣拒否。どうしても服を脱いでくださらず断念。「時間を置けばお気持ちが変わるかも知れない」という考えの元に、この時点では「入浴繰越」ではなく「当日後回し」となります。

入浴介助 入浴拒否 説得 後回し

この「後回し」も簡単ではなく、順番が変わったことを、当日入浴予定の他の入居者様と看護職に伝える必要があります。加えてTさん入浴のために用意していた着替えやタオル類は片づけて次の入居者様に対応します。

そして、時間を見計らって12時ごろに再度Tさんをお誘いしますが、2度目も拒否。順番を「午後の最後」に回します。

午後の3番目がこの日の最後です。もう、幾度となくTさんを午後の最後に回して来ました。しかし、3回目のお誘いもむなしく拒否。執拗に説得してもどうしても服を脱いでくれません。成功例を応用しての説得。1日3回の介入。次の日に繰越しても同じことが繰り返されることが明白。

以上を考慮し、また、何日も拒否が続けば衛生上も健康上もTさんに悪影響であることは間違いありません。


衛生面、健康面を踏まえてやむを得ず清拭

なので、昨日はやむを得ず濡れタオルを持ち、半ば強引にTさんの上着の下に手を入れ、上半身を清拭。ズボンを下ろし、両足を清拭しました。

強い抵抗がありました。Tさんは激高され、下半身清拭時に私の頭を数発(7~8発)殴打されました。私としては仕方のないことと割り切って清拭を続けました。

入浴拒否 抵抗 激高

清拭終了後、短期記憶を留めておくことが難しいTさん。私がズボンを上げ、服を整えると普段通りに「どうもありがとう」と仰って脱衣所を出て行かれます。

私はTさんの自室まで雑談をしながら同行しました。脱衣所での出来事は完全に忘れてしまっているご様子です。何とか清拭を行うことは出来ましたが、Tさんには本当に申し訳ない気持ちで一杯になります。

終了後、すべて上司に報告。上司からは「とにかく記録に残しておいて」とのことで、Tさんの入浴拒否に関しては、今後も施設全体の課題として取り組んで行くようです。

私自身、昨日はなんだかクタクタになり、帰宅後はすぐに寝てしまいました。

今日、休暇で本当によかったと思いますが、Tさんの対応が今後も続くことを考えると憂鬱になってしまいます。


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