急に倒れて急に亡くなった父
もうすぐ父親の命日がやってきます。亡くなってから今年で20年になります。当時、結婚2年目、長男が1歳。その出来事は前触れもなく急に始まりました。
20年前の今日は月曜日でした。朝7時、母からの電話。明らかに動揺した声で「お父さんが救急車で運ばれた。すぐ病院に行ってちょうだい。」と言います。
当時はまだ前職在職中で、この日は普通に出勤日。普段なら急に休むなどと絶対に言えないところですが、動揺からか状況がうまく説明できていない母の言葉から「脳出血、緊急手術、輸血・・」といった言葉が出て来ます。
どう考えても出勤を優先させるべきではないと考え、会社に事情を説明して急遽休みを取り、父が搬送されたという病院に直行。約1時間後に病院に着きました。
既に手遅れか 事後の輸血同意書
私が病院に着くなり、事務の担当者が出て来て説明を受けました。重大な緊急性があり、既に手術を始めてしまった。直接先生からの説明ができないが、輸血も必要なので同意書にサインをお願いしたい。とのこと。
そして、手術後、主治医の先生のお話では・・
開頭時に既に出血が脳幹に達しており、深刻な後遺症心配される。意識は戻っていない。一旦、集中治療室で処置を行うが早めにご家族への連絡をお願いします。
とのことでした。
先生の「早めに」という言葉がすべてを物語っているようでした。
「既に手遅れ」だと・・・。
結局、父はその5日後に息を引き取りました。67歳でした。
母が自ら差し出したパンフレット
葬儀を終えた日の夕方の事でした。葬儀を終え、親戚一同も帰宅。私は車で母を実家に送り届けました。これからは実家の広い家で母ひとり。様々な心配事が脳裏に浮かびましたが、考えをまとめることなどできません。
今まで比較的元気で病院とは縁のなかった父。むしろ足腰の弱り始めていた母のサポートをしていた父。そんな父が急に倒れて、急に亡くなったのです。私自身混乱が収まっていませんでした。
そんな私に母が1冊のパンフレットを私に差し出しました。
「これ行ってみたいんだけど。」と母が言います。
それは、介護施設(介護老人保健施設)のデイサービスの案内でした。
「えッ・・」
あまり社交的でない母、歳をとって身体が不自由になっても「家にいたい(介護施設には行きたくない)」と言うとばかり思ってたので驚いたものでした。
母が与えた最後の道筋 人の役に立て
それから、母が亡くなるまでの14年。
買い物の代行から始まり、病院や介護施設への付添い、体調を崩せば救急車を呼んだり、病院の入退院の手続きをしたり、病状が落ち着けば介護施設探しをして入居、退去の手続きをしたり、2か月間の短期でしたが、通いのヘルパーさんの力を借りながら一時的に自宅で直接介護をしたり・・。
介護施設には直接的にも間接的にも大変お世話になったものでした。
この14年の経験が、私の介護士転職への道筋を作りました。
以前、このブログにも書きましたが、元々IT系の仕事をしていた私。介護とは全く異なる世界にいた私。介護の仕事をしようなどと想像もしたことがなかった私。
そんな私に母が身をもって最後の道筋を与えてくれたのかも知れない。
~将来は介護の仕事をして困っている人の役に立ちなさい~
・・と。
おわり




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